Ring / Reticulation 作品コード TG023
ちょっと変わった技法でつくったペアリングのご紹介です。
Reticulation(日本語では、網目状組織という意味)という技法でつくったしわしわの銀の板を使用して、リングを作ったのですが、このしわしわをどうやって出すか、がこの技法のすごいところです。
一般的に使われる銀素材にも、だいたい5%から7.5%の銅が含まれているのですが、この素材の場合は、それよりもうんと銅の量を増やして、18%前後の銅を溶かし込んだ銀合金をつくります。この素材を打ち延ばす際に、とても強い火でなましてやると、選択酸化という現象がおき、表面に銅成分が多く含まれるようになります。次にこれを硫酸に入れてやると、表面に多く集まった銅成分は溶け出して、今度は芯の部分より表面の方が、銀成分が多い状態となります。このようにして、一枚の合金材の芯と表面の成分比を変えると、その融点も、芯と表面で変わることになります。
この素材を加熱すると、表面は溶けていないのに、内部だけ溶けて液体となり、このしわしわができるわけです。
女性用のリングには、ダイアモンドを彫り留めしてみました。男性用のリングは、一見しわしわの素材を普通の銀素材ではさんだだけに見えますが、それでは芸がないので、このしわしわの輪がくるくると回るように仕上げてあります。

参考出品

SILVER 820
DIAMOND
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